前回、ChatGPTで欲しい画像に近づけるため、
「誰を」
「どこで」
「何をしている」
「どんな雰囲気」
「どんな構図」
「何に使う画像なのか」
を具体的に伝えてみました。
最初は、
カフェにいる女性を作って
だけだった指示を、
18歳くらいの大学生の女性。暖かいブラウンの髪で、ゆるめのお団子ヘア。長めの前髪と顔周りの後れ毛。暖色系のブラウン・琥珀色の瞳。白いパーカーを着ている……
と具体的にしていくことで、かなりイメージに近づきました。
ところが。
最後に少し気になることがありました。
同じ女性のはずなのに、顔が少し違う。
今回は、AI画像生成を続けていると遭遇しやすい、
「同じキャラクターを作ったつもりなのに別人になる問題」
を扱います。
事件発生:「そのまま」って言ったのに!
前回作った2枚を見比べてみます。

そして、その画像に対して次のようにお願いしました。
人物・服装・髪型・表情・カフェの雰囲気はそのまま。
ブログ記事のアイキャッチとして使用するため、16:9の横長画像にする。人物を画面右側に配置し、左側にはタイトル文字を入れられる十分な余白を作る。
一見すると同じ女性です。
ブラウンの髪。
お団子ヘア。
白いパーカー。
琥珀色の瞳。
でも、よく見てみると……。
顔が少し違います。
髪型の細かな形も違います。
こちらとしては、
「人物はそのまま」
とお願いしたはずです。
なぜでしょう?
キャラクターの「設定」と「顔」は別の話
ここが今回、一番重要なところです。
たとえば、
18歳くらいの女性
ブラウンの髪
ゆるいお団子
琥珀色の瞳
白いパーカー
と指定したとします。
かなり詳しく書いています。
でも、この条件に当てはまる女性の顔は、
ひとつだけではありません。
丸顔でも条件を満たします。
少し面長でも条件を満たします。
目が大きくても、小さめでも、
「琥珀色の瞳」という条件には合っています。
つまり文章で伝えているのは、
「このキャラクターはこういう特徴を持っています」
という設定です。
それだけで、
「この顔の、この人物」
まで完全に固定できるとは限りません。
名前をつければ固定される?
では、
この子の名前は「みのり」です。
とAIに伝えたらどうでしょう。
次から、
みのりがカフェで勉強している画像を作って
と言えば、ずっと同じ顔になるのでしょうか。
ここも注意が必要です。
人間同士なら、
「みのり」
と言えば特定の一人を思い浮かべられるかもしれません。
しかし画像生成では、
名前をつけただけで、顔のすべての特徴が永久に固定されると考えないほうが安全です。
「みのり」という名前は、キャラクターを管理するためには便利です。
でも、
名前そのものが顔の設計図になるわけではありません。
実験してみよう:文章だけでもう一度作る
では前回と同じ人物設定を使って、新しい画像を作ってみます。
18歳くらいの大学1年生の女性。暖かいブラウンの髪。ゆるめのお団子ヘアで、長めの前髪と顔周りの後れ毛。暖色系のブラウン・琥珀色の瞳。白いパーカー。親しみやすいアニメ調。
明るい部屋でノートPCを使って勉強している。
設定としては、前回とかなり似ています。
でも、
「前回のあの子」とまったく同じ顔になるでしょうか?
ここは実際の生成結果を見て比較してみましょう。
文章だけで頑張って固定しようとすると……
顔をもっと詳しく説明すればいいのでは?
と思うかもしれません。
たとえば、
少し丸みのある輪郭で、顎は小さめ。大きめのアーモンド形の目。柔らかい眉。鼻は小さく……
と特徴を追加することはできます。
もちろん、これは有効です。
キャラクターのブレを減らすため、
設定を具体的にしておくことには意味があります。
ただし、どんどん特徴を書き足して、
100文字。
300文字。
500文字。
と増やしたからといって、
毎回まったく同じ顔が保証されるわけではありません。
ここで考え方を少し変えてみます。
「この子です」と画像を見せる
すでに理想に近いキャラクター画像があるなら、それはとても強い資料になります。
文章だけで、
前髪はこうで……
目はこうで……
顎はこうで……
と説明するより、
「この画像の人物です」
と基準となる画像を示せます。
たとえば、オコジョキャンパスでは、みのりの基準となるキャラクター設定画像があります。

正面。
横顔。
髪型。
目。
服装。
表情。
こうした情報が、一枚の画像にまとまっています。
これは人間がキャラクターを確認するときにも便利ですが、AIへ、
「このキャラクターを基準にしてほしい」
と伝える資料としても使えます。
実験2:基準画像を見せて作ってみる
今度は、みのりの設定画像を添付した状態でお願いしてみます。
たとえば、
添付画像の女性をキャラクターの基準にしてください。
髪型・髪色・目の色・顔立ち・年齢感・白いパーカーという基本的な特徴を維持してください。
明るいカフェでノートPCを操作している場面を、親しみやすいアニメ調で描いてください。
文章だけで作った画像と比較してみます。
見るポイントは、
「完全一致したか?」だけではありません。
- 年齢感
- 顔の印象
- 髪型
- 髪色
- 目
- 服装
- 全体の雰囲気
など、
そのキャラクターらしさがどのくらい維持されたか
を見てみましょう。
それでも「絶対に同じ」になるとは限らない
ここは大切です。
基準画像を見せれば、
毎回100%同じキャラクターになる
とは限りません。
場面を大きく変えたり、
顔の向きを変えたり、
表情を変えたり、
構図を変えたりすると、細かな違いが出ることがあります。
AI画像生成では、
「同じキャラクターを指定した」=「すべてのピクセルや造形が完全固定される」
ではありません。
だからこそ、
生成 → 確認 → 修正
が必要になります。
これは第1回と同じです。
100%同じ顔でなくても「同じキャラクター」にはなる
ここで少し考えてみましょう。
そもそも人間が描いたイラストでも、毎回100%同じ顔を描くことは簡単ではありません。
漫画やアニメでも、表情や角度、場面によってキャラクターの顔は少しずつ変わっています。
それでも私たちは、作品を見ていて突然「別人になった」とは感じません。
髪型、目、輪郭、服装、雰囲気など、そのキャラクターを特徴づける部分が保たれているからです。
AI画像生成でも考え方は同じです。
目標にしたいのは、
「毎回100%同じ画像を作ること」ではなく、「別の場面になっても同じキャラクターだと分かること」。
そのために、基準画像やキャラクター設定を用意して、「この子らしさ」を維持していきます。
違ったら「違う」と具体的に伝える
生成された画像を見て、
「なんか違う」
と思ったとします。
このとき、
もっとみのりっぽくしてください。
だけでは、何を直せばいいのか曖昧です。
できれば、
基準画像より髪が長くなっています。髪の長さとお団子の形を基準画像に近づけてください。服装と背景は変更しないでください。
あるいは、
目の形が基準画像より丸くなっています。基準画像の目の形と顔立ちに近づけてください。構図、ポーズ、白いパーカーはそのまま維持してください。
というように、
どこが違うのか
を伝えます。
そして第1回でも出てきた、
「何を変えないのか」
も一緒に伝えます。
キャラクター設定画像を作っておくと便利
同じキャラクターをブログやSNSなどで何度も使うなら、
キャラクター設定画像
を一枚作っておくと便利です。
難しい資料でなくても構いません。
たとえば、
- 正面
- 横顔
- 後ろ姿
- 基本の服装
- 髪型
- 目の色
- よく使う表情
などが確認できれば、かなり使いやすくなります。
漫画やアニメの制作現場でいう「設定資料」に近い考え方です。
AIでキャラクターを使う場合でも、
基準を人間側で持っておく
ことが重要です。
「絶対に変えてほしくない特徴」を決める
もうひとつおすすめなのが、
そのキャラクターの核になる特徴を決めておくこと
です。
みのりなら、たとえば、
暖かいブラウンの髪
ゆるめのお団子ヘア
長めの前髪
顔周りの後れ毛
暖色系の琥珀・ブラウンの瞳
白パーカー
18歳くらいの大学生
などです。
逆に、
カフェにいる。
PCを持っている。
驚いている。
などは、その場面によって変わります。
つまり、
固定するもの
と、
場面によって変えていいもの
を分けます。
これだけでも指示が整理しやすくなります。
服装まで毎回同じじゃないとダメ?
これは用途によります。
キャラクターとして認識してもらうことを優先するなら、最初のうちは同じ服装を使うと分かりやすくなります。
でも、
夏なのに毎回パーカー。
カフェでもパーカー。
海でもパーカー。
結婚式でもパーカー。
では、使える場面が限られてしまいます。
そこでキャラクターがある程度固まってきたら、
顔立ち・髪型・髪色・目の色は維持してください。服装だけ夏服へ変更してください。
というように、
固定する特徴と変更する特徴を分けて指示する
ことができます。
キャラクターを固定する目的は、
何も変えないことではありません。
場面が変わっても、
「あ、この子だ」と分かる状態を作ること
です。
Web制作では「キャラクターを資産として使う」
ブログで一度だけ画像を使うなら、多少顔が変わっても困らないかもしれません。
でも、
ブログ。
SNS。
YouTube。
LP。
広告。
解説画像。
と、同じキャラクターを使っていくなら話は変わります。
毎回まったく違う人物になってしまうと、
サイトのビジュアルに一貫性がなくなります。
だから、AIでキャラクターを継続利用するなら、
「毎回ゼロから生成する」
のではなく、
「基準となるキャラクターを持って、そこから展開する」
という考え方が便利です。
今日の合格ライン
今回は少し内容が増えました。
でも、今日覚えてほしいのは4つです。
1. 同じ文章を書いても、毎回まったく同じ顔になるとは限らない。
2. キャラクターの特徴を文章で整理しておく。
3. 理想に近い基準画像を持っておく。
4. 修正するときは「変えるところ」と「変えないところ」を伝える。
これで十分です。
ワンポイント答え合わせ
同じキャラクターをもう一度作りたい。
次のうち、どちらがAIへ情報を伝えやすいでしょう?
A
前と同じみのりを作って。
B
添付した設定画像の女性を基準にしてください。髪型・髪色・目の色・顔立ちは維持し、服装だけ夏服に変更してください。
答えは、
Bです。
「みのり」という名前だけでは、こちらが考えている顔の細かな特徴まで伝えきれないことがあります。
だから、
文章で特徴を伝える。
画像で基準を見せる。
違ったところを修正する。
この3つを組み合わせていきます。
AI画像生成でも、
人間側が「何を基準にするのか」を持っていること
が大切です。
次回は「一部分だけ直したい!」
さて。
キャラクターはかなり安定してきました。
ところが次に起こるのが、
顔は完璧!
でも……手がおかしい。
あるいは、
人物は気に入った!
背景だけ変えたい!
という問題です。
ここで画像全体を作り直したら、
せっかく気に入っていた顔まで変わってしまった!
なんてこともあります。
次回は、
「そこだけ直したい!」AI画像の一部分を修正するとき、どう伝える?
をテーマに、
気に入っている部分を残しながら画像を修正する方法
を実験してみましょう。



